Athlon 200GEの解説

エントリー向けCPUはそのCPU世代で最も低スペックな製品ですが、デスクトップ向けCPUにおいてはエントリー向けであっても十分な性能を発揮できるまでに進化しています。IntelがPentium Gold G5400とCeleron G4900の2モデルをエントリー向け市場に投入してシェアの維持を図っている中、ライバル企業のAMDもAthlon 200GEをリリースしスリムタワーBTO等で採用例があります。そこで今回AMD唯一のエントリー向けCPU Athlon 200GEについてご紹介します。

今や十分な性能を獲得したエントリー向けCPU

現在のエントリー向けCPUはデュアルコア化や動作クロックが引き上げられた結果、10年前のハイエンドCPUに匹敵する性能を有しています。Celeron G4900なら初代Core i5 660とほぼ同等の性能であり、Pentium Gold G5400なら第4世代Core i5 4430と同等の性能です。もしノートパソコンユーザーなら購入当時はハイエンドだったモデルでも今となってはCeleron G4900に性能で負けてしまっているケースも十分あり得ます。このような背景から十分な性能で消費電力の少ないローエンド向けCPUはオフィス業務など法人向けに多く採用されるだけでなく、初期投資を抑えてパソコンを購入して将来CPUをアップグレードしたいユーザーからも注目されています。

Athlon 200GEの性能はCeleron G4900とほぼ互角

ゲームやネット閲覧などでは競合製品のCeleron G4920とほぼ互角の性能を有しています。しかしCeleron G4900のTDPは51Wに対しAthlon 200GEはTDP35Wで低発熱になっています。またマルチスレッド性能はCeleron G4900が2スレッドしかありませんがAthlon 200GEは4スレッドありマルチスレッドが有効なソフトウェアではAthlon 200GEの方が高い性能を発揮します。総合的にほぼ同じ性能ならより静かでマルチスレッドに強いAthlon 200GEに軍配が上がると言えます。

チップセットが頻繁に変わり互換性が乏しいIntelと互換性重視のAMDとの戦い

IntelはCPUソケットを頻繁に変更する傾向があり、その度に同じような性能のCPUをリリースしなおすことを続けています。Celeron G4900も旧製品であるCeleron G4920との違いはほとんどなく、現行のチップセットとCPUソケットに対応したに過ぎません。頻繁に対応チップセットが変わるため、Intelユーザーがエントリー向けCPUからアップグレードする際はマザーボードごと買い換えるか中古の同世代CPUを購入するか検討しなければなりません。一方、AMDはCPUソケットを変更せずチップセットの互換性を重視しています。Athlon 200GEにおいてもRyzen向けのチップセット全てで動作するように設計され、AMDユーザーがアップグレードする際はCPUのみ交換できるよう配慮しています。単体で購入するならいいですけど、BTOパソコンに採用されていることはまずありません。ゲーミングPCの選び方を見てもCore i5以上、Ryzen 5以上がおすすめされています。

Athlon 200GEはマザーボード選びを失敗すると映像出力がアナログになる

互換性や低発熱で優秀なAthlon 200GEですが、マザーボードによってはHDMIやDVIが使えずアナログ出力のD-SUB15ピンしか使えないという欠点を抱えています。デジタル映像出力が使えなくなるマザーボードはごく一部ですがBIOS更新で解決する見込みも不明なため、CPU対応表をよく見てマザーボードを選びましょう。

まとめ

メリットもデメリットもあるAthlon 200GEですが、その互換性の高さと性能は十分注目に値します。Intelでは難しいCPUのアップグレードもAthlon 200GEなら次世代のRyzenシリーズへ乗り換えられる可能性も高く、万が一マザーボードが故障した際も代わりのマザーボードを入手しやすいことから長く付き合えるCPUと言えるのではないでしょうか。